即時型アレルギーと遅延型アレルギーの関係:IgG検査をどう活かすか

img アレルギー工学(Allergy Lab): 食事管理、環境整備

抗体の違いとアレルギーの仕組み

体内に侵入した原因物質(抗原)に対抗するために作られる「抗体」には、主にIgA、IgE、IgG、IgMなどの種類が存在します。アレルギー症状が現れているとき、それに対応する抗体が多く検出されるほど、その反応は顕著になる傾向があります。

アレルギーはその発症スピードと関与する抗体によって、大きく2つに分類されます。

  • 即時型アレルギー(I型アレルギー):原因物質に接触後、数分から数時間以内に激しい症状(じんましん、呼吸困難、アナフィラキシーなど)が現れます。これにはIgE抗体が深く関わっています。
  • 遅延型アレルギー(食物過敏症・IV型アレルギーなど):原因物質に接触後、数時間から数日経ってから頭痛、慢性疲労、肌荒れ、消化不良などの症状がじわじわと現れます。これには主にIgG抗体が関与しています。

一般的な日本の医療機関では、目に見えてすぐわかる即時型を調べる「総IgE量」の測定が主流ですが、それだけでは網羅できない体調不良のルートが存在します。

IgEが陰性でも安心できない理由

特定の食物に対して、病院の一般的な検査で「IgE抗体」が検出されなかった(陰性だった)としても、別のルートである「IgG抗体」が大量に検出されるケースは珍しくありません。 そのため、「即時型のアレルギーが出なかったから、この食べ物は大丈夫だ」と過信してしまうのは禁物です。

また、アレルギー反応のプロセスにおいて、最初は即時型として現れていた強い免疫反応が、体内で慢性化していくにつれて遅延型(IgG)の反応へと移行・定着していく可能性も指摘されています。このように、即時型と遅延型は完全に独立したものではなく、私たちの免疫システムの中で密接に関係していると考えられます。

米国におけるエビデンスとIgG抗体が示す意味

日本の医療ガイドラインでは食物IgG検査に対して慎重な姿勢が取られていますが、統合医療や機能性医学(ファンクショナルメディシン)が進んでいるアメリカをはじめとする海外では、慢性的な体調不良(ブレインフォグ、過敏性腸症候群、慢性皮膚炎など)の原因を突き止めるための有用なツールとして広く容認され、臨床で活用されています。

科学的な観点から見ても、体内で特定の食物に対してIgG抗体が過剰に作られているということは、免疫システム(白血球など)がそれを「異物」とみなしてアプローチをかけている(軽微な炎症反応が起きている)状態であると言えます。

検査キットなどを活用して自身のIgG抗体が高い食物を特定し、一定期間それを食事から排除する「除去食(エリミネーション・ダイエット)」を実践することで、長年悩まされていた原因不明の不調が劇的に改善したというケースは数多く存在します。自分の体の声に耳を傾け、論理的に食事を見直すアプローチとして、IgG検査は非常に価値のある指標となります。

おすすめの検査キット

日本で気軽にIgG検査ができるキットは、アンブロシア社だけです。
よく食べるものがある方で検査すればいいかと思います。

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🌐 アメリカにおける食物IgG検査のエビデンス・リンク

アイルランドやイギリスの臨床研究、およびアメリカの機能性医学の現場で参照される代表的なエビデンスです。

  • 過敏性腸症候群(IBS)とIgG除去食の臨床研究(PubMed)
    • 概要: イギリスのガット病院(Wythenshawe Hospital)を中心に行われた有名なランダム化比較試験です。食物IgG抗体に基づいた除去食を行ったグループは、偽の除去食を行ったグループに比べて、IBS(過敏性腸症候群)の症状が有意に改善したことが証明されています。
    • エビデンスリンク: PubMed / Food elimination based on IgG antibodies in irritable bowel syndrome
  • 片頭痛と食物IgGに関する臨床データ(PubMed)
  • 米国機能性医学研究所(IFM)の解説(参考)
    • 概要: アメリカで統合医療・機能性医学を牽引する「The Institute for Functional Medicine(IFM)」などでは、慢性的な不調(リーキーガット症候群や全身の微細な炎症)を紐解くアプローチとして、食物過敏症(IgG)のスクリーニングやエリミネーション・ダイエット(除去食療法)が標準的なプロトコルとして広く取り入れられています。
    • 組織トップページ: The Institute for Functional Medicine (IFM)

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