前回までの記事では、遅延型フードアレルギーの概要についてお話ししました。


今回は、私が実際に「自分は遅延型フードアレルギーなのでは?」と気づき、検査に至るまでの経緯を、私自身の体験に沿ってご紹介しようと思います。
現在、原因不明の体調不良に悩まされている方の参考になれば幸いです。
幼少期からの虚弱体質とアレルギー
私は生まれながらにして虚弱体質でした。風邪を引けば毎回重篤化し、すぐに脱水症状になったり、42℃を超える高熱を出したりと、体調不良を繰り返す子供時代でした。 学校にもあまり通えず、医師からは「二十歳までは生きられないかもしれない」とまで言われたこともありました。
それに加えて、幼少期から即時型アレルギー(IgE)と重度のアトピー性皮膚炎を抱えていました。
- 食物アレルギー(主に卵): 食べるとじんましん、吐き気、下痢などの症状が出ました。
- アトピー性皮膚炎: 掻きむしらないよう両手両足を包帯でぐるぐる巻きにして登校。毎日の副腎皮質ホルモン薬の塗布が激痛で、朝起きるとパジャマが血だらけになっていることもありました。
成長とともに、卵は「火を通せば食べられる」ようになり、やがて「調子が良い日なら生卵も食べられる」ほどに改善していきました。アトピーも大人になるにつれ、体調が悪く汗をかいたときだけ症状が出る程度に落ち着いていったのです。
しかし、今振り返れば、この頃からアレルギーの形が「即時型」から「遅延型」へと変遷していたのかもしれません。
大人になってから現れた、数々の「原因不明の不調」
アトピーや即時型アレルギーが落ち着いた代わりとでも言うように、大人になってから様々な症状に悩まされるようになりました。
私が繰り返し起こしていた症状の一部をピックアップします。
- アレルギー・免疫系: 薬アレルギー(風邪薬などでアナフィラキシーになる)、扁桃腺炎、気管支炎
- 胃腸の不調: 過敏性腸症候群、下痢、便秘
- 自律神経・循環器系: 自律神経失調症、起立性調節障害、倦怠感、のぼせ、不整脈、僧帽弁不全(軽度)
- 目・耳の不調: 中耳炎、反復性耳下腺炎、結膜炎、ものもらい
まだまだありますが、こうした不調が何度も繰り返し起きていました。
病院で検査を受けても、症状以外の根本的な原因は見つかりません。毎回、対症療法か経過観察で終わってしまい、またふとした時に痛みがぶり返す……その度に「ああ、またか」と深くがっかりする日々でした。
食後の異常な眠気と腹痛:
特に辛かったのが、学業や仕事への支障です。 お昼ご飯を食べた後、決まって2時間ほどで具合が悪くなり、失神に近い異様な眠気に襲われていました。どうしても目を開けていられず、長めに瞬きをしたつもりが数分経っていたり、ひどい腹痛でトイレに駆け込み、座ったまま30分ほど気を失っていたこともあります。
外出先でも突然この症状が出るため、長時間の外出が怖くなり、次第に控えるようになっていきました。 それでも当時は、まさか「普段食べている食物」が原因だとは露程も考えていませんでした。
突然の円形脱毛症と視力低下、そして「遅延型アレルギー」との出会い
そうして長年騙し騙し過ごしてきたある日、突然、円形脱毛症を発症しました。10〜500円玉大のものが、頭に10個ほどできてしまったのです。 さらに別件で、片目がほとんど見えなくなるという症状にも見舞われました。網膜や脳を検査しても異常は見つからず、珍しい病気とされました。
どちらの病院でも最終的には「ストレスが原因」と言われましたが、私は納得できませんでした。 「何が何でもこれは異常だ」と感じた私は、自ら原因を調べることにしました。
円形脱毛症が免疫系の疾患であることは有名です。目が見えなくなる症状についても、自己免疫疾患の可能性を指摘する論文があったため、「絶対に免疫関係の異常だ」と的を絞ってネットで検索を続けました。
そこでようやく辿り着いたのが、「IgG抗体が原因となる、遅延型フードアレルギー」という言葉でした。
数万円の検査費用。それでも「ワラにもすがる思い」で決意
さらに遅延型フードアレルギーについて重点的に調べていく中で、アンブロシアという検査会社のホームページに行き当たりました。
そこに記載されていた「遅延型フードアレルギーによって引き起こされる症状」のリストを見たとき、衝撃を受けました。私が長年苦しんできた症状の数々が、見事に当てはまっていたのです。 「絶対にこれが関係しているに違いない!」と、私は確信しました。
ネットで取り寄せる検査キットの費用は3万円程度(2010年ごろの価格)と、決してお安い値段ではありません。 しかし当時の私にとっては、背に腹は代えられない、まさに「ワラにもすがる勢い」でした。長年の苦しみから解放される手がかりが掴めるならと、検査を受けることを決心したのです。
実際に受けた検査の流れと、その驚きの結果については、次回の記事で詳しくご紹介いたします。



